入学金の「二重払い」とは?出費を最小限にする入試日程の考え方

皆さんは大学入試における入学金の「二重払い」問題についてご存じでしょうか?
この問題については、2025年3月26日におこなわれた参議院本会議にて、「大学等修学支援法改正案」について質問があったことで、ヤフーニュースなどで話題になっていました。
大学への入学金は、私立大で平均が20万円を超える1など、決して無視できない金額です。この入学金を複数の大学に支払わざるを得ない状況が生まれてしまう可能性があるという点が「二重払い」として問題になっています。

大学入学までの支払いイメージ

今回のコラムでは、この問題について解説しながら「二重払い」が起きないようにはどうしたらよいかまでお伝えします。
なお、本コラムではこの問題について賛成であったり、反対であったりのスタンスはとりません。成田市に構える塾屋さんとして「皆さんが今できること」に絞ってお話いたします。

そもそも、なぜ二重払いが起きる?

二重払いが起きてしまう原因は、大学によって入学手続きの日程が違うからです。これは当然ですが、大学によって入試日程・合格発表・入学手続きの日付が異なります。今回の問題では「合格発表」と「入学手続き」の日程に注目すると、わかりやすいです。

カレンダー形式でもう少し具体的に見てみましょう。「合格発表」と「入学手続き」は、下図のように間隔をあけてそれぞれの日程が設けられています。

合格発表と入学手続きの日程例
今回はシンプルに考えるために年月は省いています!

この例では、1日に「合格発表」があり、5日に「入学手続き」の〆切があります。つまり、5日までに入学金を納入することで大学への入学が正式に認められるということになります。
受験する大学がひとつであれば単純にこれだけなのですが、一般的には併願校も受験する関係で、このようにシンプルでは済みません。
次は2校に大学受験するパターンとして考えてみましょう。

二重払いが起きてしまうパターン

それでは、今回問題になっているパターンを見てみましょう。実際の入試では、このように日程が重なってきます。

二重払いが発生してしまう入試日程例

上図のように、「第一志望」の合格発表より前に「併願校」の入学手続きの〆切があると、併願校への入学金を納入せざるを得ないパターンが出てきます。
つまり、二重払いが発生するのは、「併願校」の入学手続き〆切の後に「第一志望」の合格発表があり、「第一志望」に合格したパターンです。上図は私立大学を2校受験する際によくみられる日程ですが、他によくあるのは、第一志望が国公立で併願校が私立のパターンです。国公立の入試は日程が後になりがちですから、今回のパターンに該当するケースが多いです。

二重払いが起きないパターン

二重払いが発生しない入試日程-1

今回のパターンでは、入学金の二重払いは発生しません。なぜなら、「第一志望」の合格発表を見てから「併願校」の入学手続き(入学金の支払い)があるからです。「第一志望」に合格していればそちらに進学するため、「併願校」への入学手続きは不要になる=入学金の支払いは不要ということになります。

つまり、二重払いが発生しないのは、「併願校」の入学手続き〆切までに「第一志望」の合格発表があるパターンです。

これはどっちのパターン?

では、合格発表と入学手続きの〆切が同日にあるパターンはどうでしょうか?
条件つきにはなりますが、原則は二重支払いが発生しません!

二重払いが発生しない入試日程-応用

上図のように、「第一志望」の合格発表が入学手続きの〆切より早い時間帯にあれば、「第一志望」の合否を確認してから「併願校」への入学手続きが必要か不要かを判断できます。例えば、「第一志望」に合格していれば「併願校」への入学手続きは不要になり、「併願校」への入学金を支払う必要がないということになります。

ただし、合格発表の時間帯と銀行の営業時間の組み合わせによっては、こうならないケースもあります。
合格発表の時間帯は大学によって異なりますが、午前中~お昼前後に発表されるケースが多いです。また、銀行の営業時間は銀行によって様々です。
募集要項と銀行の営業時間をしっかりと確認して正確な日程把握をしましょう!

入試日程は志望校の選びの大事な要素

ここまで述べてきたように、大学の入試日程の組み合わせによっては余計な出費が発生してしまうケースがあります。
しかしながら、大学の入試日程はひとつだけではありません。「全学部統一日程」や「個別日程」など、大学によって様々な日程が設けられています。
「第一志望」と「併願校」の入試日程を見て、”全学部統一日程だと「第一志望」と入試日程がかみ合わないから、「併願校」は個別日程だけ受験しよう”といった判断ができます。

また、国公立を受験し、私大を併願校とする皆さまに嬉しい、二次試験の合格発表まで入学手続きの〆切が長く設けられている大学もあります。
共通テスト利用で5科目程度の入試科目が必要な入試日程がある大学はこのパターンに当てはまることがあります。ぜひ探してみてください!

ここまで全てを自分だけで判断するのは難しいですから、皆さんの通っている塾の先生にも相談してみてください。
もしも、入試日程の検索で困っている方がいらしたら、当塾の大学入試情報検索サイトをご活用いただければと思います。
基本的な入試日程の検索だけなら無料でご利用いただけますので、安心してご利用ください!

入学金の二重払いについてのまとめ

結論をまとめると、以下の通りです。

併願校」の入学手続き〆切までに、「第一志望」の合格発表が…

  • ある → 問題なし!
  • ない → 二重払いの可能性あり

「とりあえず一般入試!」と何も考えずに出願してしまうと、後者のパターンを選んでしまうことも多いです。
不要な支出を減らすために、入試日程に注目して志望校を選んでみましょう。

志望校選びが不安な方は

当塾の生徒の皆さまへは、今回ご紹介したようなカレンダー形式で入試日程を視覚的にわかりやすくしてくれる専用のページをご提供しています。
塾生以外の受験生でも入試日程に不安な方がいらっしゃったら、お気軽にご相談ください。

もちろん、大学受験専門塾Vistudyでは、入試日程以外の学習面についても、少人数の定員制を活かしたプロコーチの指導が受けられます。
成田市近辺で大学受験を目指している受験生のみなさまは、ぜひ無料カウンセリングにお越しください!

参考

  1. 私立大学等の令和5年度入学者に係る学生納付金等調査結果について(2025年3月28日閲覧) https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shinkou/07021403/1412031_00005.htm ↩︎