法学部ってどんな学部?進路は?実は幅広い可能性がある学部!
大学の学部で人気な法学部、どんな進路があるかご存じですか?
「法学部って弁護士や裁判官になるための学部でしょ?」「難しそう…」そんなイメージを持っていませんか?
法学部だからといって、必ずしも弁護士や法曹界のみを目指さなければならないわけではありません。
学んだ法律知識と論理的思考、文章作成能力などの汎用的な能力が評価され、多彩な進路・就職先が広がります。
つまり、実は法学部は、思ったよりずっと可能性に満ちた学びの場なんです!
法学部ってどんなところ?意外と身近な学び
法学部で学ぶことは実は私たちの日常生活にとても密接に関わっているんです。
例えば、アルバイト先でのトラブル、SNSでの発言、友達との約束事…これらすべてに法律が関わっています。
法学部では、こうした身近な問題を「なぜ?」「どうすれば?」と考える力を養います。
法学部では「六法」と呼ばれる基本的な法律(憲法、民法、刑法など)を中心に学びますが、ただ条文を覚えるだけではありません。
「この規則はなぜあるんだろう?」「もっと良いルールはないかな?」と考える力を育てるのが法学部の醍醐味です。
法学部の魅力は、社会のルールを学びながら、「リーガルマインド」という問題解決の武器を手に入れられること。
これは将来どんな道に進んでも、きっとあなたの強い味方になります。
法学部で身につく「一生もの」の力
法学部で学ぶことで、どんな仕事にも役立つ力が身につきます。
- 論理的に考える力
- 「なぜそうなるのか」を筋道立てて考えられる
- 感情に流されず、冷静に判断できる
- 問題を発見・解決する力
- 物事の本質を見抜く目
- 解決策を見つけ出す発想力
- 情報を集めて分析する力
- 必要な情報を効率よく集める技術
- 真偽を見極める判断力
- わかりやすく伝える力
- 複雑なことをシンプルに説明できる
- 相手を納得させる伝え方ができる
これらは「一生もの」のスキルです。就職活動でも、社会に出てからも、きっと皆さんの強みになります。
法学部卒業後の進路いろいろ
「法学部=弁護士になる」というイメージは実はちょっと違います。
文部科学省の調査によると、法学部卒業生の進路は以下のようになっています。
- 一般企業に就職: 約70%(多くの先輩たちが選んでいます!)
- 公務員になる: 約15%(安定志向の人に人気)
- 大学院へ進学: 約10%(法科大学院など専門性を深める道)
- その他: 約5%(予備校や自分で起業する人も)
驚きましたか?実は多くの法学部生は、一般企業で活躍しているんです。
なぜなら、法学部で身につく「筋道立てて考える力」や「問題を解決する力」は、どんな仕事でも重宝されるからなんです。
法曹界・士業など資格取得が必要な進路

法曹界(弁護士、裁判官、検察官など)
法曹界を志す場合、皆さんもご存じの通り、司法試験という日本国内で最も難易度が高い国家試験に合格しなければなりません。
法律の高度な知識・実務能力・論理的思考、論述能力を問われ、法的紛争の解決や法律相談、社会正義の実現を担うプロフェッショナルとして認定された職業といえます。
「やっぱり法曹(法律の専門家)になりたい!」という熱い思いを持つ人もいますよね。その道筋を簡単に説明します。
- 法科大学院(ロースクール)コース
- 法学部を卒業して、法科大学院へ(2〜3年間)
- 司法試験にチャレンジ
- 合格したら司法修習を経て、法曹に
- 予備試験コース
- 司法試験予備試験にチャレンジ
- 合格したら、司法試験へ
- 最終的に法曹へ
士業(専門の法律系資格)
- 司法書士
不動産登記、商業登記、相続や会社設立など、個人・中小企業向けの法律手続きに携わります。
民法や商法といった科目の知識が直結し、法学部の学びを活かしやすい資格です。
- 行政書士
官公庁への各種申請書類の作成・提出手続きや、契約書作成など、幅広い事務手続きを代行します。
法学部で学ぶ憲法や民法の基礎が活かせます。
- 弁理士
特許、実用新案、意匠、商標など知的財産に関する出願・管理を担当。
法学部は知財法の基礎知識の習得に有利で、グローバルな知財戦略を担う企業で重宝されます。
- 社会保険労務士
労働法や社会保険法に基づいて、企業の労務管理や労働保険の手続き、就業規則の策定などを行います。
法学部で習う基本的な法律知識が直接役に立ちます。
- 宅地建物取引士(宅建)
不動産取引に係る法律(民法、宅建業法等)の知識を活かし、不動産の売買・賃貸契約の適正な遂行をサポートする資格です。
法学部の基礎科目(民法など)と連動し、比較的学びやすいとされています。
公務員(国家・地方公務員)
公務員試験では政治、憲法、行政法や民法などの法律科目が問われることが多く、法学部の知識は武器となります。
法学部出身者は、国家公務員や地方公務員への進路が開かれています。
- 国家公務員
- 省庁で政策づくりに関わる仕事
- 全国各地の税務署や入国管理局など
- 地方公務員
- 千葉県庁や成田市役所など地元で活躍
- 地域の課題解決やまちづくりに貢献
- 警察官・消防官
- 地域の安全を守る最前線
- 法律知識を活かした捜査や予防活動
また、成田市は国際空港がある特別な地域です。
入国管理局や税関、航空行政など、法律知識を活かせる特色ある公務員の仕事も身近にあります。
民間企業やその他の進路

一般企業(民間企業就職)
実は、法学部卒業生の多くは、民間企業で活躍しています。
法律の知識やリーガルマインドは、ビジネスの現場でこそ光るものです。
法学部出身というだけで、「頭の整理がきちんとできる人」「トラブル対応が冷静にできる人」という良いイメージを持ってもらえることも!
- 企業法務・コンプライアンス
多くの企業では、契約や規程の作成、取引先との交渉などに法律知識が活かされます。
法学部で身につけた論理的思考や文章作成能力は、企業の法務部門(内部弁護士含む)だけでなく、営業や企画、マーケティングなどの部署でも求められるスキルです。
- 金融業界
銀行、証券、保険会社などでは、契約書の作成やリスク管理のために法律知識が活かされます。
多くの金融機関では、資格取得は必須ではなく、学部での勉強やインターンシップ、ゼミでのディスカッション経験が評価される傾向にあります。
- 商社・メーカー・IT業界、コンサルティング
総合商社や専門商社、製造業、IT関連企業、コンサルティングファームなど、幅広い企業が法学部生の論理的思考力や問題解決能力を評価します。
これらの業界では、必ずしも法律系の資格は要求されず、むしろ多角的な視点や柔軟な発想が求められます。
研究・大学院進学

法学部で培った専門知識をさらに掘り下げ、大学院(法学研究科など)に進学して研究者や講師としてキャリアを築く道もあります。
特定の法律分野(憲法、民法、刑法、国際法など)について、学問的なアプローチから深く探求し、その成果を論文として発表したり、学会での発表を重ねていく中で、専門家としての地位を築いていきます。
また、大学院での研究を経て、大学や短期大学、専門学校などの教育機関で教員(助手・助教・講師・准教授・教授など)として勤務することも可能です。さらに、政策研究機関やシンクタンク、国際機関の研究部門などで調査・分析業務を行う研究職への道もあります。
研究テーマとしては、例えば次のような分野が挙げられます
- 環境法や医療法などの新興分野
- AIと法、情報法といったテクノロジー関連法分野
- 国際人権法や移民法などのグローバル課題に関する法領域
このように、大学院進学を通じて、単なる「法律の知識」だけでなく、社会課題を理論的に解決し、政策提言まで行える人材として成長することも可能です。
研究職は地道さが求められる分野ではありますが、自分の関心を突き詰めたいタイプの人にとっては非常にやりがいのあるキャリアです。
まとめ
資格が必須となる職種
- 法曹界(弁護士、裁判官、検察官)
- 士業(司法書士、行政書士、弁理士、社会保険労務士、宅建など)
資格が不要で活躍できる職種
- 一般企業(法務部だけでなく、営業、企画、マーケティング、金融、IT、コンサルティングなど)
- 公務員
- 大学院進学・研究職
法学部での学びは、法律知識のみならず論理的思考力やコミュニケーション能力、問題解決能力など、多様な社会人基礎力を養うため、将来の進路を大きく広げる武器になります。
自身の興味・強みを見極め、将来に合ったキャリアプランを早期に検討することが、将来の成功へとつながるでしょう。
学部選びが不安な方は
今回ご紹介した法学部の進路は、あくまで一例にすぎません。
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